第5章 N×A【ずっと、君だけに】
周りの目とか、どうでもよくて。
気付いたら、雅紀の腕を引っ張ってた。
「……ニノ?どうしたの?」
「…今日、俺んち、来いよ。」
「…でも…。」
「俺の命令は、絶対だ。」
ぎゅっと腕に込める力を強め、
雅紀を見た。
そしたら、口をきゅっと結んで、
うるうるした瞳で。
「……うん。」
って、蚊の鳴くような声がした。
「…ニノ、俺、伝えたいこと、あるの。」
「なに?」
「…お家着いたら、話すね。」
苦しそうに、歪んだ笑顔を見せた。
…俺が見たいのは、
その笑顔じゃないのに……。
「二宮さーん?相葉さーん?」
メイクさんの通った声が聞こえて、
ハッと我に返った。
そうだ。収録……!
「雅紀、いこ」
「うんっ」
優しく、柔らかく微笑む雅紀。
……もう、君に夢中。