第5章 N×A【ずっと、君だけに】
かちゃかちゃと
リモコンを操作する音だけが
部屋に響く。
これが、俺、二宮和也の
休日の過ごし方だから。
誰にも邪魔されずに、
ゆっくりゲーム。
ゲーセンとかだと
バレて面倒だから。
てか、着替えるの面倒。
歩くのも面倒。
休みの日くらい、
ゆっくりしたいんだよね。
…こんなバカに邪魔されずに。
「ニノ、うちの餃子!」
「帰れ。」
インターホンをウザいほど押す。
ピンポンピンポンピンポーン♪
「ああっ!もううっせえよ!
帰れよ!警察呼ぶぞ!」
「いれてよー」
…うっぜえやつ。
玄関の鍵を開けて、
アイツをいれる。
「またゲームしてたの?
それ以外にすることないの?」
「うっせえよ。」
「むうー…。」
ぎゅっと背中に抱きつかれた。
「…俺のこと、嫌いになった?」
「…別に。」
「別れる?」
「……。」
めんどくせえやつ。
こういうときは、
寝室に直行。
「別れたい?」
「……。」
「ニノ?」
「うっせえよ。
黙ってろ。」
いつもより乱暴なキスを繰り返して、
シャツに手をかける。
ぷっくりと尖っているソレを、
優しく撫でる。
「ふ、ぁあ、」
「別れたいなら、
別れてもいいよ。」
「や、嘘だからぁ…っ
別れたくないよぉ…」
「じゃあ、二度と言うなよ。
別れるなんて。」
「はぁ、あ、」
「返事」
「は、い、」
「犬なら、わんだろ。」
手の動きを止めて、
冷たく見下ろした。
「言えよ。返事は?
ご主人様に逆らうの?
駄犬かよ。」
「っ…わ、ん…」
「聞こえない。」
「わん…」
雅紀の頭を優しく撫でて、
また、押し倒す。