第1章 A×S【不規則な】session 1
相葉side
翔ちゃんの好きな人が
知りたくって。
あんな質問しちゃった。
でももう後戻りなんて
できないから…。
「…翔ちゃん、行こ。」
「えっ…?」
なかなか言わない翔ちゃんの
腕を掴んで俺は人気のない
公園に入った。
ベンチに翔ちゃんを
誘導させて座った。
「人がいたから
言いづらかったんでしょ?
ここなら、言える?」
「…や、違っ…」
翔ちゃんはなにを
躊躇ってるのか
全く教えてくれない。
「…軽蔑、しない…?」
「うん、しないよ。」
…やっぱり、
家族の人だった?
俺が浮かぶと
思ったんだけどな。
目の前にいたから
浮かびやすいじゃん?
浮かんだら
なんとか説得して
無理にでも恋人に
しようと思ってた。
…強引、だよね。
「…あの、ね…
俺、雅紀のやつ聞いたとき、
真っ先に思い付いたっていうか…
考えたのは…。
雅紀、だったんだよね…」
…え?