第58章 ストック
Sho side
打ち合わせが終わって
雅紀に飲みにいこう,と誘われた
雅「ちょっと息抜きも必要だよ…リオから帰ってきてから…休めてないでしょ…?」
たしかにそうだけど…
でも…今,潤を一人にはしたくない…
翔「大丈夫だよ…ありがとな?」
笑って言ったつもりだけど
雅紀に両手で顔を挟まれた
雅「大丈夫じゃないのっ」
翔「やめれ…」
雅「ぷっ…変な顔~」
翔「おまえな…」
雅紀の手を引き剥がして
行く,行かない…を繰り返していると
ニノが後ろから俺達に肩を組んできた
和「なに勝手に盛り上がってんですかっ」
雅「だって翔ちゃんぶっ壊れそうなんだもん…」
翔「壊れねーわっ」
和「…じゃ,みんなで飲みいこっ…相葉さんは引き続き…その調子で…」
それだけ言って智くんの方へ去っていった
雅「俺…ニノに褒められたっ」
翔「褒め…てたか…?」
雅「ニノ的大絶賛だよっ!!」
…相変わらずわかりにくい…
でも雅紀が喜んでるから
なんだか笑えた
智「ほんじゃ…皆でごはんいく?」
おそらくニノ指示のもと…
智くんの一声で
はりきって雅紀が個室のあるレストランを予約した
翔「潤…疲れてない…?」
潤「ぁ…うん…大丈夫…」
相変わらず視線は絡まないし…
話しかけても会話は続かない
和「はい,潤くん何食べますか…?」
雅「しょーちゃんっ…こっちこっち~大ちゃんの向かい側ね?」
そうなるとすぐに皆が会話に入ってきてくれて
気まずい時間が少なくてすむのはありがたかった…
でも…このままでいいのか…
正直わからない…
これじゃ…何も変わらない…
でも…どうにかしようと思うことこそが“焦ってる”っていう証拠…
今はとにかく待とう…
そう心に決めて
隣にいる雅紀のノリに合わせて
生ビールを煽った