第58章 ストック
Jun side
潤「ん…」
自然と目が開いて
ゆっくりと起き上がると
寝る前までより躰が楽になってた
翔「あ…起きた?」
聞こえた声に視線を動かすと翔くんたちがダイニングに座っていた
雅「おはよう松潤…体調どう?」
いつの間にか相葉さんと大野さんが帰ってきていたみたい…
潤「ん…だいぶ楽…ありがとう…」
そう言って笑いかけると
みんなも嬉しそうに笑ってくれた
そろそろ帰るという大野さんたちに
潤「迷惑かけてごめん…」
そう謝ると
雅「迷惑とか思ってないよ?俺がいたくて傍にいたの♪」
相葉さんは笑顔を向けてくれて
智「大丈夫だからね」
大野さんはしっかり俺を見て言ってくれた
みんなが帰って家の中が急に静かになった
でも…きっとこれがいつも通りだったんだ
潤「翔くん…夜ご飯は…?」
どんなふうに過ごしてたかは
まだ思い出せないけど
少しでも“いつも通り”にしたくて
聞いてみると
翔「なんか…一緒に食べよう?」
翔くんの頬が少し緩んだ気がした
潤「できるから…お茶…いれてもらってもいい…?」
あったかい蕎麦を二つの器に盛り付けながら声をかけると
翔「ん,わかった」
キッチンに入ってきた翔くんが
俺の手元を見て
翔「あ…」
小さく声をあげた
潤「なんか…変だった?」
思わず手を止めて翔くんを見ると
翔「いや…蕎麦のときいつもこの器潤は使ってたから…」
翔くんが俺を見て嬉しそうに笑った
些細なことかもしれないし
まだ…恋人とかは…考えることができないけど…
大切な人だから…
翔くんが笑ってくれて
その空間があったかいと思えた