第4章 navy blue scene1
酒のせいか、腕の力も上手く入らない。
全身の熱が雅紀の触れているところに、集中した。
「ああっ…離して…」
雅紀の手が、俺のパンツのファスナーを下げた。
そのまま下着の中に手を入れると、俺自身に触れた。
「あっ…もっ…雅紀っ…」
耐え切れず前かがみになる。
雅紀の頭が目の前にあって、髪の匂いが俺を更に混乱させる。
なんで…?なんで…?
手が段々と動きを早める。
触れられただけで、イキそうだったのにもう限界で。
「あっ…もうダメ…イっく…」
そういうと、俺は雅紀の手の中に放ってしまった。
そのまま暫く、俺は動けなかった。
立ったままイカされたとか、そんなことじゃなく。
雅紀がなんでこんなことをするのかわからなくて。
その意図がわからなくて。
でも、本当はとても知りたくて。
そのまま、雅紀がなにか言うのを待っていた。
でも座り込んでしまった雅紀は、何も言わなくて。
手を汚したままだったから、手を綺麗にしてやった。
そのまま、俺は風呂に入った。
今までの感じだと、雅紀はまた、何も言わないだろうから。
風呂から上がって、髪を乾かす。
もしかしたら、また雅紀はいなくなっているかもしれない。
でも、それはもうしょうがないことで。
あんな姿を見せてしまった上に、あんなことになってしまって。
俺自身が、もうこの状態をどうしていいかわからなくなっていた。
そっとリビングに行くと、雅紀は居た。
何か薬を取り出して飲むところだった。
その姿を見た時、ほっとしたというか…
帰らなかったんだ…
俺のところに居てくれたんだ…
そんな思いで一杯になった。
「何、飲んでるの…?」
そう声を掛けた。
他にどう言ったらいいかわからなかった。
ビクッと雅紀の背中が震えたかと思うと、こちらに振り向いた。
振り向いた目は、怯えていた。
「どうした…?」
慌てて薬のシートを隠すようにかばんに入れると、なんでもない笑顔をこちらに向けてきた。
「なんでもない。ちょっと風邪気味で」
そんな話聞いてないし、今日は元気だった。
「ちょっと見せて」
俺は強引に雅紀のかばんを取ると、薬のシートを取り出した。
「あ、待って…」
そういうのも聞かず、名前を確かめる。
「これって…精神安定剤?」
雅紀が目を逸らす。