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カラフルⅠ【気象系BL小説】

第4章 navy blue scene1


雅紀の規則正しい寝息をずっと聞いていた。

俺の胸ですやすやと寝ている。

こっちはなんだか胸がざわざわして眠れないのに。

人の気も知らないで。

でも俺は、雅紀を手放せずにいる。

胸に抱いたまま、身動ぎもできない。

部屋の中が、薄い紺色からだんだんと、白くなっていく。

朝が来る。

なんだかそのまま手放したくない気がした。



「おはよー…」

俺の腕の中で、雅紀が目覚めた。

それはなんでもない挨拶。

こんな体勢なのは、何も気にしてない。

「おはよ…。よく眠れた?」

「うん。おかげ様で。久しぶりによく寝た」

久しぶり…?やっぱりよく眠れてなかったのか。

「ありがとうね。松潤」

起き上がりながら、言う。

バスローブがずるっと脱げて、背中が大きく顕になった。

健康的な、浅黒い肌。

こんなの何度も見ている。

ただ、前と違うのは肩甲骨がくっきりと浮き上がっていること。

予想以上に雅紀は痩せていた。

「雅紀…何か、悩んでる?」

思わず、核心を突いた。

雅紀は何も言わないで、バスローブを直すと、ベッドから降りていった。

取り残された俺の心は、宙に浮いた。



今日は俺の車で現場入りした。

運転していると、雅紀が右側からしなだれかかるようにもたれてきた。

「運転、邪魔?」

「え?いや…別にいいよ…」

今日の車はオートマだから、別に気にならない。

雅紀に翻弄されっぱなしで、なんだか素直にしゃべることができない。

無言の時間が俺たちの間に流れた。

現場につく手前で、すっと雅紀の身体が起き上がり、何事もなかったかのような顔になった。

「やー!やっぱ、松潤のうちに泊まると、元気になるわ」

意外なセリフ。

「え…?元気になったの?」

「うん!すっげー元気になった」

「……なんで…?」

雅紀は答えない。

「雅紀…?」

「今日、収録ゲスト誰だっけ?」

またもや、スルーされる。

そのまま、駐車場についてしまい、結局俺は、なにも雅紀から答えを得ることはできなかった。
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