第22章 オレンジscene1
キャンパスを二宮の手をひいて歩く。
高校の時から見てくれが一切変わってなかった。
時々知ってる奴に出会って、口笛を吹かれてからかわれた。
しかめっつらをしてそいつらをかわした。
かわいいベイビー連れてるねって言われた時には、二宮は真っ赤になってた。
英語、わかるんだ…
いや、わからないとココ入れないけど…
そのまま二宮のマンションまで送っていった。
「先生、入っていって?」
そう言って中に入った。
二宮の両親はずいぶん金持ちなんだな…
ちょっとびっくりした。
ミシガンに留学するだけでも大金がかかるのに。
寮じゃなくてマンションか…
それも結構エグゼクラスだぞ…
中に入ると、二宮はお茶を入れてくれた。
久しぶりの日本茶だった。
傍らには梅干しも添えてある。
「懐かしいかなと思って…」
俺のために用意してくれた。
嬉しくなった。
梅干しは酸っぱかったけど美味しかった。
「お前、身体はすっかりいいのか?」
「うん。時々痛くなるけど。雨の日とか。もうすっかり大丈夫」
「そっか…良かったな‥」
心底、思った。
「せんせ…ご褒美…」