第22章 オレンジscene1
ボコボコに殴られていた。
顔が酷く腫れ上がろうとしていた。
「二宮!しっかりしろ!」
俺は二宮を抱き上げた。
うっすらと二宮は目を開けた。
「せんせ…」
「立川にやられたのか!?」
そう聞くと頷いた。
「気に入らないんだって…俺が…」
そういって笑った。
「お礼参りだって…俺、生徒なのに。おかしいよね…」
また笑おうとする。
俺はぎゅっと二宮を抱きしめた。
「もう喋るな…」
「せんせ、ご褒美ちょうだい?」
俺はキスをした。
長い長いキスをした。
唇を離すと、見つめ合った。
「アメリカ、行くの?」
「うん…」
「そっか…」
そう言って、二宮は俺にぎゅっとしがみついた。
俺は二宮を抱え上げて、保健室へ連れて行った。
それから後は大騒ぎになって。
二宮は入院した。
骨が何箇所か折れていたそうだ。
立川は未成年だが、悪質だということで逮捕された。
学校に衝撃が走った。
二宮の両親は激怒して、学校相手に訴訟も辞さない態度だった。
だから二宮のことは学校では触れれられなくなった。