第22章 オレンジscene1
翌日の入試に、二宮はきちんと行けたようだった。
あんな夜更かしして、大丈夫だったのだろうか。
送っていく車中で二宮は寝てしまって。
信号待ちで、俺はそっと二宮にキスをしてしまった。
起きなかったから、気づいていないだろう。
すまん。二宮。
俺、教師なのに…。
センター試験の結果はらくらくOKで、二宮は帝上の2次試験に進むことになった。
ここからが本番で、他の生徒の学力もぐんと上がる時期。
二宮には他の教師が、いやというほと発破をかけていた。
俺はさほど心配していなかった。
担任している生徒のフォローが忙しくなってきて、学力に問題のない二宮を心配する余裕がなかった。
なんでお前そんなとこ受けるんだっていう奴が、毎年2、3人出る。
落ちて当たり前なのに、なんでそんなことをするのか、俺にはわからん。
まぐれなんて起こらない。
ちゃんと努力した者のところにだけサクラが咲くのだ。
10年以上教師をしてきて、それが嫌というほどわかっている。
そういうやつほど、落ちたら落ち込む。
わーわー泣きわめく。
いい加減、毎年これはうんざりする。