第22章 オレンジscene1
一体なにが起こったのかわからなかった。
二宮が俺にキスをした。
それがどんなことを意味するのか。
考えたくても考えられなかった。
未成年の、ましてや俺の教え子。
その先なんて考えられなかった。
なのに。
俺は無理やり、それを忘れようとした。
でもだめだった。
その晩は昂ぶりを抑えることができずに、二宮の唇を思い出して自慰した。
自分の出したものを眺めて、罪深い思いに囚われた。
二宮、俺はこんなにもお前に邪な気持ちを抱いている。
お前のなんて、ただの憧れの延長線だろ?
こんな汚い大人なんだ。俺は。
忘れろ。俺のことなんて。
次に二宮を学校で見かけた時、冷たく突き放そうと思った。
でもできなかった。
二宮は何事もなかったかのように振舞っていた。
廊下ですれ違った時、また俺に笑いかけてきた。
その笑顔が透明で。
きれいで。
俺はその光景に見とれた。
「先生、大学受かったら、ご褒美くれる?」
そんなことも言ってきた。
「いいよ…」
抗えなかった。
どんどん俺は深みに嵌っていった。