• テキストサイズ

カラフルⅠ【気象系BL小説】

第22章 オレンジscene1


スランプを脱出したころには、受け持っていた学年の卒業シーズンで、教師の職が恨めしかった。


二宮への宿題は相変わらず続いていたが、あまり理科準備室へくることもなくなっていた。


あいつも受験があるから、他の科目をやっておかないといけない。


国文の準備室で缶詰になったとも聞いた。


あいつの物理の才能を、どの教師も伸ばしてやりたいと考えていた。


だが、他の科目の点数が無いようでは大学は厳しい。


二宮の希望する俺の母校には入れない。


だから教師はみんな必死になっていた。


俺は二宮の底上げには協力できなかった。


物理のことならできたんだが…


あいつはとっくに大学入試レベルを超えていたから。




12月の深々と寒い時期。


もう人気のなくなった学校を見まわり、理科準備室へ入る。


真っ暗な中に人影があった。


「誰だ…?下校時間過ぎたぞ」


「先生…」


「二宮?」


明かりをつけると、俺のイスに二宮が座っていた。


「だって、先生こないんだもん」


「ああ、悪かったな。見回り当番だったんだ」


そう言って俺の椅子から立たせた。


舌をぺろっと出して二宮は立ちあがった。

/ 1124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp