第20章 ポンパドールscene1
「ごめん…許してもらおうとか思ってないから…俺も翔ちゃんも…」
ぐっと大野さんは堪える顔になった。
泣きそうな時の顔だ。
「ニノは…嵐が好きで、嵐がうまくいくためなら、なんだってやってるじゃん…!」
雅紀は涙を零した。
「なんでお前らのエゴのために、そんなひどい目に遭わせるんだよ!」
大野さんもこらえきれなくなってきてる。
俺はそっと大野さんを抱きしめた。
「智…落ち着いて…?」
「潤…」
そういうと、こらえきれなくなって泣きだした。
「っ…ニノがかわいそうだ…!」
「それでも!」
雅紀が顔を下げたまま叫んだ。
「それでも俺たちはやるから!!」
ぎゅっと手を握りこんだ。
「もう止まれないんだ…!」
ポタポタと涙が床に零れた。
「好きなんだよ…!ニノがすきなんだ!!」
血を吐くような叫びに、俺たちはなにも言えなくなった。
大野さんが俺にぎゅっと抱きつく。
俺も大野さんを強く抱きしめた。
俺たちがこうやっていられることは、奇跡なのかもしれない。
お互いの体温を感じて、俺は安心した。
「雅紀、わかったから…」
雅紀は下を向いたまま頷いた。
「ごめん…本当にごめん。ふたりとも」
そう言って頭を下げた。