第20章 ポンパドールscene1
夕方になると、大野さんはうたた寝を始めた。
俺はソファで寝ている大野さんをベッドまで運んだ。
ぐっすり眠れるようにカーテンも引いた。
内心、ほくそ笑んだ。
別に意図してた訳じゃないのに、こう話がうまく転がるとは。
玄関のチャイムがなる。
待ちわびていた来客だ。
ドアを開けると、立っていたのは雅紀だった。
「いらっしゃい。雅紀」
「お招きありがとう、松潤」
そう言って、雅紀はワインのボトルを差し出した。
「これ、冷えてないんだけど」
「ありがとう!白だね」
「うん。甘いんだって、それ」
俺はリビングへ雅紀を招き入れた。
「じゃあ冷やしておいて後から頂こうね」
「うん。あれ?リーダーは?」
「今、寝てる」
「ははっ…相変わらずだね」
この日は雅紀が遊びにくる予定で。
でも大野さんはすっかり忘れてた。
三人で美味しいものでも食べようって言ってたのに。
「あー…上手く行ってるんだね。松潤とリーダー…」
「うん…普通だけど…」
「そっか…」
どうやら、前々から気づいていたんだけど、雅紀は恋の悩みがあるらしい。