第19章 シーモスscene1
「おまたせー」
答えが出ないうちにカズヤがシャワーから戻った。
バスローブのまま水を飲むと、俺たちの顔をみた。
「緊張してるの?」
「あ、いや…」
顔が正視できなくて、思わず固まる。
「なにも緊張することないよ。俺が教えるから。後は、俺のことその人だと思ってもいいし」
「カズヤ、なんでそこまでしてくれるの!?」
いきなり雅紀が立ち上がった。
「えっ?」
「俺達の事、すきでもないのに…」
そういうと目に涙を溜めた。
「…優しんだね。雅紀…嬉しいよ。俺のことそんなに考えてくれて…」
そういって立ち上がると、雅紀の傍に行って雅紀を見上げた。
静かに雅紀にキスをした。
唇を重ねるだけのキスを。
「俺がお兄さんたちのこと好きなんだよ。理由はそれだけだよ?」
そう言ってまたキスをした。
雅紀はぎゅっとカズヤを抱きしめた。
「ごめんね。頼りないお兄さん達で…」
そう言うと涙を溢した。
カズヤはふふっと笑ってその涙を指で拭った。
「泣き虫なんだね。雅紀は」
そう言って、涙のついた指を舐めた。
酷く淫猥だった。