第19章 シーモスscene1
紅白が終わって、冬休みに入った。
今年は旅行を一切とりやめた。
どこにも行かないで、雅紀と部屋に篭っていた。
俺たちの出す熱で、部屋の中はうっすらと湿っていた。
外は寒いけど、寝室だけは温度を高くしてある。
二人で裸で抱き合っていた。
「翔ちゃん…」
「ん…?」
「ごめんね、俺、いつまで経っても慣れなくて…」
「いや、雅紀が悪いんじゃないから…きっと俺だよ…」
「そんなことない。翔ちゃん、すごく優しいのに…」
忙しさもあって、暫く俺たちは身体を重ねていなかった。
今日久しぶりにしてみたら、雅紀の痛がりようは、初めての時と同じで。
ここ最近慣れてきていたから、ちょっとお互いにびっくりした。
同時に、原点に帰ることにもなった。
ニノにこんな痛い思いをさせられないと。
「カズヤに…電話してみる?」
俺は前々から思っていたことを口にしてみた。
「え?」
雅紀は意外そうな顔をしていた。
「だって、俺たちこのままじゃ前に進めないよ…」
「でも…あの子まだ高校生だよ?」
「でも俺たちが頼れるのはカズヤしかいなくないか?」