第19章 シーモスscene1
絶頂の波がくるころ、俺たちは止まった。
それ以上は進めなかった。
雅紀の口角に溢れる唾液を指で拭った。
雅紀も舌で俺の唇から漏れる唾液を拭った。
そのまま雅紀の手を引いてリビングへ行った。
ソファに並んで座ると、息を整えた。
「DVD、見てみる?」
何をしていいかわからなかったから、とりあえず言った。
雅紀は無言で頷く。
そのままセットして、また雅紀の隣に戻る。
ソファの正面にあるテレビに二人で見入る。
それはカズヤの自宅のようだった。
いわゆるハメ撮りってヤツだった。
相手は「パパ」だろう。
驚いたことに、パパは俺らとさほど変わりない年齢に見えた。
むしろもっと若い。
色白のカズヤと少し肌が浅黒いパパ。
映像は早速ベッドの上で絡み合う二人を写した。
不思議と嫌悪感はない。
カズヤがニノに似ているからか。
浅黒いパパの身体が、鍛えぬかれた鋼のような身体だったからか。
カズヤの上で、パパが律動している。
カズヤの喘ぎが、テレビから聞こえてくる。
ニノとそっくりの声は俺たちの脳髄を直撃した。