第19章 シーモスscene1
玄関に入ると、俺は雅紀の手首を掴んだ。
でも掴んだところで、その先どうしていいかわからなかった。
雅紀も同じ思いのようで、ふたりで見つめ合った。
唇を寄せてみた。
雅紀はちょっとビクっとしたが、目を閉じた。
俺も目を閉じて、唇を重ねる。
カズヤのキスが、まだ俺たちの中に残ってる。
異様な興奮をした俺は、雅紀の唇を舌で抉じ開けて、中に侵入した。
雅紀は受け身だった。
俺に舌を絡めとられると、されるがまま委ねてきた。
雅紀のつけている香水が漂ってくる。
こんなに近くに香りを感じるほど、身を寄せたことはない。
不思議な気分でその香りをかいだ。
雅紀の腕が、俺の腰に回ってきた。
抱き合ってもいいんだろうか。
やらしい水音を唇で立てながら、そんなことを思った。
俺たちが抱きたいのはニノだ。
でも…
俺も雅紀の身体に手を回して抱きしめた。
ぎゅっと抱きしめると、雅紀が震えてるのがわかった。
俺は安心させるように背中をさすった。
でも唇は離せなかった。