第19章 シーモスscene1
「まあ、あれでしょ?惚れたヤツがいるんだよね?相手、ストレートで」
「まあ、そういうこと」
「少し状況聞かせてよ。相手が誰かは詮索しないから」
この少年は頭がいいと思った。
相手の状況に応じて喋ろうとしている。
無闇には他のことは喋らないっていうことだ。
香りのいい紅茶が俺たちの前に運ばれてきた。
おまけに紅茶を入れるのがうまい。
「どうぞ」
「ありがとう…あの…」
「カズヤ。俺の名前」
「ええ!?」
俺と雅紀は飛び上がった。
「な、なんだよ…」
「い、いやなんでもない…」
「そういや、お兄さんとこの二宮さんと、同じ漢字だよ」
カズヤはふわっと笑った。
俺たちは目を合わせた。
「雅紀、この子なら大丈夫だと思う」
「うん…俺もそう思う」
ここに至ってやっと俺たちは踏ん切りがついた。
「名前は明かさない。俺たちはそいつに苦痛なく、気持ちよくなって欲しいだけなんだ」
「一人でヤルの?二人でヤルの?」
カズヤは事も無げに聞く。
「へ?」
「二回もできないでしょ。そんなこと。いっそのこと、二人で襲っちゃえば?」
「そ、そんな…」
雅紀が焦る。
そっか、そんなこと想定していなかった。