第19章 シーモスscene1
「アンタ達、嵐?」
サーッと血の気が引くのがわかった。
「な、何のことですか?」
ばっくんが白々しく答える。
少年はくすっと笑った。
「バレバレ…」
その言い方が、ニノにとても似ていた。
ばっくんもそう思ったらしく、俺を振り返った。
「なに?こんなトコに用事あんの?」
しゃべり方が似てると思ったら、声まで似て聞こえる。
「いや、別に…」
なんだか出会った頃の生意気なニノみたいで、ドギマギする。
「…ここはまだ入り口でもないけど、アンタ達のいるとこ、ヤバイとこだけど?」
生意気な口を聞くところがそっくりだ。
「わかってるよ」
ばっくんもドギマギしている。
きっと同じことを思っているんだろう。
出会った頃のニノよりは年上みたいだけど、身長といい、しゃべり方といいそっくりで。
なんだか懐かしい気分になった。
「テレビでもないみたいだけど…プライベートで何の用なの?」
ツンとした顔をする。
この街で生きていくには、こういう顔が必要なんだろうか。
「からかいなら、帰ったほうがいいよ?穴だらけにされるよ、アンタ達」