第1章 きみどり scene1
「もう、触って…?」
「触ってるよ?」
「違う…」
「どこ?言ってくれなきゃわからないよ?」
言えない…。言えないよ。
なにこのおじさん。
こんなときにいじわる。
もどかしくって、俺は大野さんの手をとってそこに導いた。
「ここ触って…?」
上目遣いになってしまった。
「うん…わかった」
大野さんは、真っ赤になっていた。
俺の中心を大野さんの手が這い回る。
最初は優しく触れる。
布地の分の距離がもどかしい。
大野さんと同じものであろうそれを、ゆっくりと上下に撫で始める。
「ああっ…んーっ…」
耐え切れず、声が漏れる。
やっと触ってもらえた快感と、布地の分のもどかしさ。
「かず…かわいい…」
またそれかよっ
俺がかわいいかなんて、俺には関係ないんだからっ
言ってる大野さんの顔を見てみたら、目があった。
大野さんは笑った。
とても迷いのない、爽快な笑顔だった。
ああ、もうどうにでもなれ。
「優しくしてね…?」
「うん。優しくする」
そういうと、大野さんは俺のまぶたにキスをした。
すぐにズボンに手が入ってくる。
一気にパンツの内側まで侵入してきた手は、俺を包み込んだ。
既に先走っている雫が、大野さんの手を濡らした。
「かず、もうこんなになってる」
「しょ、しょうがないでしょ!」
「嬉しいの、俺。言わせてよ」
笑いを含んだ声で言われると、何も言い返せなくなる。
手が上下に動き出す。ふんわりと包み込まれている分、刺激が足りない。
でも今まで以上の快感に俺は震えた。
「気持ちいいの?かず?」
「うんっ…気持ちいい…」
「かずのこれ、あっついよ」
熱いよ。俺だって熱いよ。
大野さんの手で、舌でどんどん熱くなってるよ。
どうしてくれんだよ。
でも声にならない。
息で、目線で大野さんに抗議する。
「かず、そんな目で見ないで」
どんな目だよ…もう…俺の目は俺の目なの!
「煽んなよ…」
そう言うと、ぐるっと体勢を変える。
横向きにされて、後ろから大野さんに組み敷かれる。
右手は俺の頭の下を通って、俺の口の中に突っ込まれた。
左手で俺のズボンを脱がす。
顕になった俺が恥ずかしくて、手で隠そうとする。