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【おそ松さん】マフィア松でスパダリ長兄松に溺愛されるだけ

第4章 イタリア行き


そんな事を話してるうちに、車が到着から、怪我人から先に病院へ行くことになった。

おそ松さんとカラ松さん以外はほとんど怪我人だから、酷い人から先に車に寿司詰め状態で乗り込む。

「親父、荷物持っときな」

「あぁ、カラ松。すまねぇな」

荷物の受け渡しが終わると、車は動き出した。

でも、まだ結構な人数が残ってる。

「鈴ちゃーん、寒くね?」

「私は、寒くないよ」

おそ松さんが、急にぴったりくっついてくる。

どうやら、兄弟達が無事で安心したみたいで、さっきの重い空気が嘘みたいになくなってた。

「鈴ちゃん、日本から遥々来てくれたのに、血生臭い事に巻き込んじゃって、ごめんね?」

話しかけてきたのは、チョロ松さんだ。

情報処理とか得意な冷静なタイプって感じがする。

「いえ、お構い無く」

私は、ぺこりと頭を下げる。

「皆、僕のせいでごめんね」

十四松さんが、しょんぼりとした顔で謝った。

「気にするな、十四松。たまたまスパイが紛れ込んでただけさ」

「――うん、ごめんね」

「そうだよ、十四松。いつも十四松が新人連れて来てくれるんだし、十四松のせいじゃないって」

チョロ松さんが励ますけど、十四松さんの表情は暗いままだ。

「十四松ー、お前自力で脱出したんだし、そういうの無し無し!」

おそ松さんが励ますけど、やっぱり十四松さんの表情は暗い。

「――うん、ごめんね」

余程、仲間に裏切られたことがショックだったんだろうなぁ。

十四松さんにさっきの元気な笑顔はなかった。

戦いが終わって、徐々に冷静さが戻ってきたのかも。

「まぁ、こんな事がなければ、私はここへ来なかったんですし」

「あー、そういえばそうだねー」

おそ松さんは、そう言えば私の肩を抱き寄せる。

「にしても、一松達は暫く復帰できそうにないな」

「そうだね。俺が手を回しとくよ、カラ松兄さん」

「頼んだぞ、チョロ松」

私の真横に居たおそ松さんが、背伸びをした。

「あーあ、日本の寿司食いたかったなー」

「そうだな、兄貴……」

そういえば、一日で戻って来たんだもんね。

「お兄ちゃんに会いたい」

「「それは却下」」

あーあ、こんな時だけハモっちゃって……。

ちょこっと会って、今日のこと報告するだけなのに。

お兄ちゃんに、いっぱい褒めてもらいたい。
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