第3章 女神様、見えるようになる
ここは、人間界のパチンコ屋。
店の中から、おそ松とカラ松が出てきた。
カラ松は、かっこつけた決めポーズをとり、おそ松は肩を落としている。
おそ松「あー、負けた負けたー!!」
カラ松「ふっ、マイゴッドレスは俺に微笑んだか……!!」
おそ松「いいよな~、お前は当たり続きだし」
カラ松「俺には、勝利の女神が付いてるからな……!」
おそ松「おー、痛い痛い」
しかし、その真後ろでは本人達がぽんっと音を立てて登場。
手には、売店のおばちゃんから貰った呪文書を持っている。
シャンス「よっ、準備できたけど?」
ヴィクトワール「マスター、帰りますよ」
カラ松「おそ松、そろそろ……」
おそ松「お前の金で、寿司食い行こうぜ!!」
にかっと笑い、おそ松はカラ松の肩を叩く。
しかし、双子神は揃って首を真横に振った。
審議拒否ってことだろう。
カラ松「駄目だ、一回帰ってからでいいだろ?」
おそ松「えぇ~? 何か用でもあんのかよー?」
すると、カラ松は目を泳がせた。
カラ松「朝の、アレだ」
おそ松は「なるほど」っと納得したように頷き、大人しく家に帰り始める。
その後ろを、双子神がふよふよを飛びながらついて行った。
すると、その途中でまた『当たりクジ付き』の自動販売機を発見する。
シャンス「おい、ギャンブル要素!!」
ヴィクトワール「マスター、あれ!!」
くいくいと双子に服を引っ張られ、カラ松は苦笑しながら、自販機の前で立ち止まる。
おそ松「カラ松?」
カラ松「まぁ、少し待て」
カラ松がお金を入れれば、即効でシャンスがボタンを押した。
すると、おそ松は目を丸くする。
おそ松「ここに居んの?」
カラ松「あぁ、どうやら自販機が好きらしい」
おそ松「へー、変わってんな」
今度も当たりだが、ヴィクトワールは納得してない。
前回に続き、今回もピーチ味のジュース。
ヴィクトワールは、真顔でその横にある葡萄味を連打している。
カラ松「待て待て、壊れる」
カラ松は、苦笑しながら自販機にお金を入れる。
すると、シャンスがまた押そうとして、ヴィクトワールはムキになりながらその手をはたき落とした。
が、その間におそ松がコーヒーを選んでしまった。