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【おそ松さん】六つ子とサバイバル

第3章 冒険へ行こう


その後、長期休暇が条件付きで受理された私達は買い出しへ出掛けた。
条件っていうのは、時々でいいから状況の報告。
具体的に、どんな報告になるかはトッティのお兄さん達に任せてる。

っていうわけで、私は生まれて初めて大都会を散策することになった。
実はね、故郷から学校まで迎えの馬車が来てたから、一度も外へ出たことはなかったの。
先生から許可がもらえないと、外へは出られないから。
他の人達は簡単に出て行ってるんだけど、私だけ許可が必要でね。
まぁ、最初の頃は不満があったけど、実際外に出れば理由なんて嫌でもわかっちゃう。

トッティ達は気づいてないけど、カラ松さんは早速気づいたみたいで。
実際、私より先に気づいて、私を守るようにぴったりくっついて歩き始めたんだよね。
最初は、びっくりしたんだけど、すぐ後ろに物陰に隠れながら尾行してくる人影が居て。

周りを通る人達も、私達を見るなり「エルフだ」って指をさす。
あまり、気分がいいものじゃないや。
まぁ、カラ松さん以外皆気づいてないけどさぁ。

カラ松「後少しでつくからな」

ヒィッ!!
いきなり耳元で喋らないでよっ!

カラ松「んっ、どうした? 変な所でも触ったか?」

必死に首を振るけど、顔の熱は戻らない……。
まだ耳元で喋るし……。
こ、この人天然だー!!
た、助けてトッティー!!

って言っても、トッティったら一番前に居るし。
私のすぐ前はおそ松さん。
喋りやすそうな十四松さんも一番前。
トッティと仲良くお喋りしてるよ、いいなぁ。

カラ松「わ、わわわ、悪い! こんな人気の多い場所で君を誘うつもりはなかった。あぁ、いや!! 別に誘いたくないとかそういう訳じゃ……!」

あぁっ、もう!!
前に居るおそ松さんだって、後ろ見ちゃったじゃない!
顔見られないように、下向いたけど絶対見られた!
っていうか、こんな状況なのに、まだカラ松さんに肩を抱かれたままなんですけど!
もうっ、何この天然タラシ!

おそ松「――カラ松ぅ、ちょっと兄ちゃんと話さねぇ?」

カラ松「――!? い、いや、兄貴。誤解だ、誤解」

あぁっ、もう身体を密着させるとカラ松さんの男らしい体付きが嫌でもわかるし、何この人慣れてる!?
も、も、もう無理!!

「みっ、耳元で喋らないでくださいっ!」
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