第6章 免許2
「やった~~」
赤「あ、何、二人で行くのかよ??」
錦「せやで」
赤「俺も行こっかな〜なんて〜…」
「ええええ……」
赤「嫌なのかよっ!!!」
「やって今日はわたしが亮を独り占めするって決めててんもん。仁来たらとられる」
この2人はしょっちゅう遊び行くくらい仲良しさんやもん。一緒行ったら絶対2人だけで盛り上がるやろ??
赤「とられるってなんだよ~逆に俺と霄が仲良く───」
錦「あかん。」
赤「え」
錦「あかん。仁でもあかん。赤西でもあかん」
赤「おい待て今なんで言い直した」
「距離感、離したね…友達から降格させられるで」
赤「そういう線引き???」
少しわたしと仁の間に身を入れるようにしてきた亮に肩で押される。
錦「赤西でもあかん」
赤「過保護」
「赤西呼びになってもうてるよ〜冗談なんやから亮ちゃんもそないにカッカせんと」
クイクイ、と袖口を引っ張ると亮がこっちを向いた。
錦「今日は『2人で』飯行くんやから。こいつはほっといて行くで」
そう言って今度はわたしが袖口を引っ張られた。
「ほなねー、仁~」
ばいばーい、と手を振ると呆れたような顔をした仁が手を振り返してくれた。
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「ほんっと、お姫サマのことになると冗談通じねーな」
別に本気で狙ってるわけでもねーけど、ちょっかい出したくなるのも、少し会った時に沢山話したいのも事実。
それだけの価値はあいつにはある。
まぁ、あんだけ周りのガードが硬けりゃ、『間違い』はねぇな。
グループ内で恋愛騒動が起きないのも、それぞれがその気持ちを抑えてるか、ほんとに妹分とか仲間として見てるってことだろうし。
それか、その両方を抱えてんのかねぇ…?
まっ、俺のグループには女々しいやつは居ても『女』はいねぇからわっかんねぇけど。
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錦「こんにちはぁ」
渋「こんにちはぁ」
「…えらい緩い司会やな」
錦「やって司会業向いてへんねやもん」
渋「なしてこの2人にしたのかわからんわ。ヒナ呼べ。ヒナ。村上」
「あの人はアイドルより司会の方が向いてるからね」
錦「どつかれるよ。っはい!えっとですね!今回が、2回目の本免試験です!」
「びっくりしたあ。急に元気」