第6章 免許2
ジャニーズ唯一の女子を抱えたグループ。
珍しさはあるのに、デビューは少し遅かった。
それがなんでかは知らんけど、それでも自分らの持てる力を全部出して行こう、いろんなこと吸収して行こう言うてた奴がそんなこと気にしてたとは。
「アホやなあ!」
まだ立ってもない噂を考えるとはなぁ。
霄「アホて何やねん!」
渋「アホやなぁ」
村「おん、アホや。アホ。」
霄「アホアホ言うな…!」
霄が泣きそうな顔になる。
「んなもん、まだ立ってへんし、立ったら立ったでええやんけ。」
「ええ??」
「やって俺らのこと、話題になる言うことやんけ。それに俺らはまだ始まったばっかりやぞ。俺らのデビューは。東京ではまだまだやけど、大阪では、大阪の局では俺らまぁまぁ気に入られとるし、モモコ姐さんらかておんねやで?あそこらの人は確実に俺らの味方やし。そんな噂流れてってもあの人らが否定してくれる」
こっちではまだまだかも知らんけど、大阪の方やったら味方はおんねん。
「頑張れよ」って言ってくれる人は確実におるんやから、噂だけが全てやない。否定してくれる人がおる。
それなのに何を怖がるというのか。
「大阪出身の有名人やっておるんやで?こっちに味方は少ないかも知らんけど、全くの一人ぼっちでもないんやし、立ったとしてもそんな噂、すぐ消えるわ」
霄「よこちょぉ……!」
うわぁああん、と霄が抱きついてきた。
霄「言うてることようわからんけど、」
ぎゅう、と背中に回された手に力が込められた。
「わからんやったんかい」
霄「けど、なんかわかった気ぃする!」
「どっちやねん」
霄「ありがとお!!」
「おん…」
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せや、わたしは一人やない。
受けるんは1人でも、一人やない。
大阪の方にはお世話になった人たちもおるし、その人らの中には東京でも活躍してる人もおる。
事務所かて、みんな応援してくれてるのは身をもって知った。
活躍してる人も、まだの人も、わたしの味方や。