第6章 免許2
運悪く、何個かあるコースの中で、『苦手かも』と思うコースで試験することになった。
そのコースでは他のコースより先生に注意される箇所が多かったし、わたし自身、『苦手だな』って思っていた。
____今日は全部うまく行きますように…!
けどそう思えば思うほど、テンパってしまう。
思わなければいいじゃん、とかそんな簡単な話じゃない。
考えてまうもんは考えてまうし、テンパるもんはテンパる。
順番は2番手。
1番の人がする時に後ろに乗る。
___1番じゃなくて良かった…
少しでも、もうただの悪あがきみたいなもんやけど、本番前に乗りながらイメトレ出来るのはありがたい…
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安「一緒に乗るだけでもやっぱし自分の出番が後に控えてるって緊張してるっぽいな〜」
大「ほんま緊張しいやからなぁ」
安「しかも霄、先生に『どうかな〜』って言われてるらしいで」
大「は?ほんま??」
安「おん」
大「ほんならなんでもう受けてんのん?もう1時間教習受けとくとか出来るんとちゃうん」
安「それがなぁ、いっぺん受けてみてどこがダメやったかとか明確にしよう言うてなぁ。『もう1時間、もう1時間』ってしてたらいつまでも決心もつかへんわ!って霄が言うてたで」
大「そういう腹の括り方、男らしいよな」
安「昔からそうやねw」
別室に控える2人が蒼生について談笑する。蒼生の順番が来るまで車の中にカメラを付けれないため、順番が来るまでは蒼生についての話題を出してもらう。
待ち時間すべてを放送する訳では無いので、あくまで『つなぎ』としてだ。
安「昔もメンバーが煮え切らん時とか真っ先に決心してたん、霄やもんな」
大「『せんで後悔よりして後悔や!』言うてね。村上くん並みの男前」
安「『箱の中身はなんじゃろな』とかすごい早いやんな!」
大「わたし行く!言うて真っ先に手ェ突っ込むからなwww」
安「あの時の顔好きやわぁ」
大「あー、すごいしかめっ面やもんな」
安「あの顔めっちゃ良い!表情がほんま素直」
大「中身表してんねやろ〜」
そういう話をしていると1番目の受験者が走り終えた。
ス「次、蒼生さんです」