第36章 君がくれる口づけは《カラ松END》
「痛ッ……!!」
突然、髪の毛を束にして掴まれ、ぐいっと引きずり上げられた。
カラ松くんは、わたしの顔にぐっと顔を近づけて、狂気を孕んだ目を細める。
カラ松「…でも、もうその手には乗らないぞ、さくら?」
カラ松くんの瞳の中に、青い光が見えた。
以前は、広大な海のようだと、どこまでも続く果てのない空のようだと、そう思っていたその青が……今は、冷たい氷の色に見えた。
「…っ、カラ松くん……」
カラ松「もう逃がさない。もう離さない。これからは、ずっと2人っきりだよ、さくら……」
カラ松くんの唇が、わたしの唇に重なる。
重なった瞬間、カラ松くんの舌が、わたしの唇を割って、口内へ侵入してくる。
まるで口を食べられているかのような感覚に、身体がふるふると震える。
いつもは幸せを感じるキスでさえも、今は恐怖しか感じない。
わたし、これからどうなっちゃうの……?
もう一生ここから出られないの……?
「んんっ…んぅ…あ」
カラ松「やらしい声……ここの声、下にきこえないから、思う存分声を出していいぞ、さくら」
カラ松くんの手が、わたしのブラを上へずらし、乳房を激しく揉みしだいた。
「やっ…あ! あう…」
カラ松「手錠をされて鎖で縛り付けられたさくらを見てると……俺のものって感じがして、すごく興奮する」
「…ぁッ、んあっ…ん! カラ松く…んっ…」
カラ松くんは、わたしのスカートの中に手を入れて、脚の付け根をさわさわと撫で回した。
快感とくすぐったさの入り交じったものが、身体の奥からこみ上げてくる。
「それっ…あ、なんか…ああっ、変なかんじ…するっ」
カラ松「じれったいのか? もっと、ちゃんとシてほしい?」
「んうっ……ひ、ひどい……!」
わたしのその言葉を肯定と取ったのか、カラ松くんは、わたしの下着を取払い、脚を掴んで大きく広げた。
「はっ、はずかしい…」
カラ松「そうだな、恥ずかしいな。こんな大洪水を晒して」
「いやあ…っ、言わないで」
カラ松くんは、わたしの太ももの内側に、舌を這わせた。
肌を舌で舐めたり、唇でこすりあげたり、甘噛みをされたりする。
こんな状況でも、わたしの身体は、とても素直で。
焦らされて熱がくすぶっているのが、自分でもわかった。