第7章 再会
「じゃあ、私を使って春陽を呼ぶという作戦は?」
私は必死に交渉し、この作戦で許可してくれた。
それでも、一人で会うと襲われる可能性があるので綾人がすぐそばにいるのだが・・・
そうして、私は春陽を呼ぶために電話を掛けた。
「もしもし春陽?」
電話には出てくれるのだが、私の呼びかけに反応することはなかった。
しかたないので、私はこう続けた。
「春陽。いまから桜ヶ丘公園にきてくれる?待ってるから」
そういって、電話を切った。
何度も春陽といった桜ヶ丘公園。
春になって桜が満開になったときは、2人で花見を使用ねと約束していた公園。
懐かしいと思いながら、私は、春陽のことを想う。
こうして今、綾人と会っていて私の心は綾人に惹かれている。
本当に今、私は春陽のことが好きなのか・・・?