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貴女の血を【R18】

第5章 太陽と海と私たち







「っだから言ってたのに…んで、大丈夫か?」

ん?え?綾人?目の前には綾人がいた。
よく分からないけど、ちょっとどういうこと?

「ねぇ春陽は?」

周りを見渡しても誰もいない。
それに、水着を着ていたはずなのに、洋服に着替えさせられてる。
そしてここは、どこ?

「あいつはもう帰った。ここは僕の家。ってかまだ分かってねぇの?」

呆れた顔の綾人。
そして、こう続けた。

「あいつ、春陽も僕と同じ吸血鬼。お前、血吸われそうになってたから」

そう言えば、首元痛かった気がする。
そこを触ればガーゼが貼られていた。

「大丈夫。吸われてないから」

「そっか…だけど、私…春陽になら吸われてもいいけど…ね」

小声で言った。
聞こえてないと思っていたけど、どこか綾人は切ない顔をしていた。
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