第5章 太陽と海と私たち
久しぶりに2人きり。
とりあえず何か飲ませなきゃ。
私はスポーツドリンクを春陽に渡した。
「ありがとう。ごめんね…こんな日に」
「しょうがないよ。春陽は悪くないよ」
「ありがとう」
そういう春陽の笑顔は何だか切ない。
しばらくして、というか、あまり時間は経っていなかったけど、春陽は立ち上がった。
「じゃ、行こっか」
私に手を差し伸べる。
春陽の手に私の手を重ねると、ぐいっと引き上げられそのままキスをされた。
いきなり過ぎて、不意打ち過ぎて…
春陽は舌を入れてくるから、私も舌を出す。
息苦しくて暑苦しい。
だけど嫌じゃないよ。
キスを止めて春陽は私を見つめる。
「ねぇ千夜。食べていい?」
春陽の瞳は赤く染まっていた。
こんな天気で私も頭おかしくなっちゃったのかな。