第1章 プロローグ
翌日。
私は莉奈と買い物をしていた。
欲しかったゲームも買えてご機嫌。
莉奈は、もうすぐ彼氏の誕生日だったみたいで、プレゼントを買いたかったみたい。
こういうところが、私がモテない原因なのかな?
「ねぇ、千夜!どっちのマフラーがいいと思う?」
私が分かるわけないでしょ、と思いつつも乙ゲーの知識で、
「う〜ん。マフラーって季節ものだし、毎日使える物がいいんじゃない?莉奈の彼氏、社会人でしょ?ネクタイとかでいいんじゃない?」
つい最近、攻略したゲームでもネクタイあげたっけ、なんて思いながら、莉奈を見つめる。
私の話を聞いたや否や、すぐさま、ネクタイを選び始めた。
そして、また、
「どっちのネクタイがいいと思う?」
「莉奈が選んだのなら、なんでも嬉しいって」
やや呆れ気味の私。
まぁ、可愛いから許せるんだけどね。