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貴女の血を【R18】

第4章 新しい恋



「俺でよかったら話聞くよ」

「ありがとう。春陽くんは優しいんだね」

「あ、春陽でいいよ。俺も千夜って呼ぶ」


千夜と呼ばれた時、綾人は君とか合原さんとしか呼んでくれなかったのを思い出して、涙が出そうになる。

「うん。ありがとう」

ずっと、ただ一方的に綾人のことを想っていただけなのに、勝手に期待して、勝手に失恋して…馬鹿だよね。私って。

「だ、大丈夫…?」

うつむいて、黙ってしまった私の顔を覗き込むようにして尋ねる。
そんな春陽の優しさに、ぬくもりに涙が溢れて止まらない。

「…ごめ…ごめんね」

謝る私を優しく抱いて大丈夫と、言ってくれた。

ぬくもりを感じる。
安心出来る。

このまま、ずっとこのまま抱いていてほしい。
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