第4章 リョー兄と一緒。
先輩たちのところに行くと、不動峰の人たちが一斉にこっちを見た。
うっ…
そんなに見られると、やっぱり…
不動峰の人たちの視線に耐えられなくなり、私はリョー兄の後ろに隠れた。
「スズナ?」
「う~」
「スズナちゃん、やっぱり怖いの?」
「だって…」
すると私の様子が変なのに気づいたのか、不動峰の人が手塚先輩に聞いた。
「手塚、この子は?」
「ああ、マネージャーのスズナだ」
「何で怯えているんだ?」
「それは、君たちがスズナちゃんのことをさっきから見てるからじゃないかな?」
はい、その通りです。
さすが不二先輩、よく分かったな~。
「むう、すまない。青学にマネージャーはいなかったはずだと思ってな」
「にしては、怯えすぎじゃないの~?」
そう言って私の顔をのぞきこもうとする不動峰の人。
「うっ…」
ギュッ!
さらに怖くなり、気づけばリョー兄のジャージを思いっきり握っていた。