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ホテルの事情[R18]

第9章 愛初〈 BL 初恋  未練  etc...?連載中〉



「どう考えても、光くんは俺のことが好きとしか思えないよ」




ビュウゥ...

夕方の風が、僕らに優しい。

ラブホテルのような建物が、僕たちの目の前にそびえ立つ。

『…でもっ!晶”は”僕をからかってるだけだろ‥』

『やっと認めるんだね。光くんかわいいから俺も好き』

『!!っ嘘をつくな‥っ!!』

その言い争いのまま、僕の手を引き連れてきた晶はここで止まった。

「え...?な、なんだいきなり..?」

「ここまでしなきゃ、俺が光くんの事好きだって認めないでしょ?」

ビュゥゥゥゥ..。もっと風が強くなる。

固まった僕を、これ以上ないくらいに甘く見つめてくる。

「...その...い、行く...?」

僕は固まった。

今の弱々しい発言は、本当に晶から発せられたものなのだろうか。

「え....?で、でも...っ」

僕は、若干後ずさりした。

「その反応...光くんってさ、まさか、その、...」

赤くなった頬を、晶はポリポリ掻く。

「俺に入れたい...側?」

その言葉に、その探るような晶の目つきに、僕は辛抱たまらなくなる。

ぎゅっと、晶の手を握り返した。

ーーーこういう時は...

「う、うん♡いっぱあい、出し入れしたいよぉ...♡晶に‥ぃ♡」

‥南頼りだ。

ぎゅうっ...と僕は瞳をつむる。

‥ごめん南、こんなお兄ちゃんで...っ!

「...ま...まじ....?じょ、冗談じゃなく...?」

ビュウウウウ‥と風がまた騒ぐ。

「.....っ」

結果、2人ともタジタジになっただけだ。

「まじなんだ、そっかぁこえぇなぁ......................いいよ...」

最後にボソッと小さく呟いた晶は、風でマッシュの髪がくしゃくしゃになっていた。彼はついに、ホテルのドアに手をかける。

その瞬間、ぎょっとしていた。

「な、なんだ...?どうした晶..?」

僕も、ドアの向こう側を覗き込んではぎょっとした。

珍妙な髪型かつ奇妙な笑顔の男が、ドアの真ん前でお辞儀を‥

どうやら…

ずっと張り付いて僕たちを待っていたらしい。

「うわぁあぁあぁあぁああぁあぁあぁあぁぁッ!?」

「ーーーいらっしゃいませンッ♪♪」

仮面のような笑顔を崩さず、異様な男は顔を上げてきた。
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