第9章 愛初〈 BL 初恋 未練 etc...?連載中〉
ーーーでもこの痛みを隠し通したいのは、晶と距離を置きたいからじゃない‥。むしろ、今も安心しきってしまったから‥
ーーーどんな秘密を僕が抱え込んでいたとしても、彼には隠しきれてしまうんだ。
途端に肩の力が抜けてきた。
「……晶ってさ、」
「何?もしかして頭も痛くなっちゃったの?何か冷たいものーーー」
と、僕の頭を冷やすものを持ってこようとしてくれた晶を、僕はぴっと引き留めた。
僕のために動いてくれた彼が愛おしくなって‥
ーーーまだ側にいて‥
ただ一瞬でも、側にいて欲しくなってしまった。
「1番人が傷つきそうな事には、踏み込まないんだね‥」
「ーーじゃあ、踏み込んでもいいの?」
晶は急に、口角をあげて薄く笑った。身を乗り出してくる。
「!?えっ...」
目線の先に、すぐ晶の瞳があった。
「良かった、やっぱ頭とか痛くなったわけじゃないよね。ただ俺の発言に動揺してただけでしょ?」
「!ど、動揺って...」
「俺の事好きなんでしょ?あんな絵画集見てるくらいだし」
ーーー!!!!!!!
ピク..と、僕はスイッチが入ってしまった。「...はぁ..?」
「本屋であの絵画集見たけど、そーいう、男性の際どい絵ばっかだったし...」
「な...」がたがたと震える。歯がゆい。「そーいう気持ちで観てたんでしょ?」
晶の冷たい目。その目のまま、両腕を掴まれる。
「違うッ!!」頭がかぁっとなった。
「僕...僕は...」
だけど、晶と目を合わせられない。
「神秘的なものを感じてるんだ!!僕は、芸術品に、そんな下劣な感情を持ってなんか...っ!!」
体の熱で、うっすら涙が滲み出る。
ーーーやめろ...「正直、それ以外に何かあるの?」冷ややかに晶は笑う。「ある...っ!!君が、そんな事、言うような、..奴だったなんてな...!!」
青白くなった皮膚の、絵の中の彼ら、裸体とは、筋肉とは、人類が最も惹かれる芸術品、神聖なものでしかない、それ以外は、何も「図星みたいだね」
あろうことか、流れ落ちた涙を彼は舐めとったのだ。
「ッ...っ!」
びくっと、僕は肩を震わせる。
「ねぇねぇ、なんでその"芸術品"に舐められて反応してるの?」
腕を、振り払えない。
「反応してなんかっ..「じゃあ何であの時も、俺の背中見続けてたの?」
