第9章 愛初〈 BL 初恋 未練 etc...?連載中〉
「あ?」
店長がゆるくカウンター人の頭を小突こうとしたら、彼は回る椅子でくるりと1回転。
カウンター人は口を開いた。
勿論、お得意のスマイルを崩さずに。
「同性カップル様ン!ボクのセンサー働いたんだよン〜」
ーーー場所は再び、教室の中。
ぶつかられた衝撃を緩和するため、絵画集を見て僕は落ち着こうとしたのに...
「ねぇ光くんそれ何読んでるの?良かったら俺に教えてくれない?」
僕の机に手をついて、今まさに初恋の男が覗き込んできてるのだ。
「別に、僕が何読んでてもいいだろ」
ーーなんで、こんな事に...!
言ってて唇がわなわなと震える。
「さっきのヤンキー君がさ、君になんか絡んでたじゃんー俺も気になっちゃって」
顔を背けて、僕は彼と目を合わせないようにした。
「僕をからかいにきたのか?」
ーーーなんでこんな素っ気ない態度しか取れないんだ僕...!?
「俺相手にはキサマ!とか馬鹿者!とかいってくれないの?」
初恋の男は、僕の態度をあまり気にしてない。
「僕は本を読みたいんだ、どこか行ってくれないか?」
顔の角度を本に完全に向ける。
ーーーああこんな態度...!
「えー?さっき、ヤンキー君にエッチな本読んでらぁっ!?とか言...」
ばんっ!と机を叩いた。
「うるさいな...!」
ーーしまった。
直後に我に返って口を抑える。
「およよ?」
初恋の男は、キョトンとした顔を見せた。
ーーーまずい...!
「えーごめんよぉ」
陽キャ気質の彼はヘラヘラしていた。おかげで教室の空気が凍らずに済んだが。
ーーーこんな時、
『やぁぁっと僕のあざといテクに引っかかってくれた男の子がいるんだっ!告白されちゃったんだよー!!』
ーーーーーこんな時、僕の弟の南だったら...!
「俺はいいなって思うんだけどなー、好きなものを隠さず見てる光君。実はすごくポジティブな人だと思うんだよねー。素敵だなぁ」
皮肉なのかもしれないが、でもふと褒められてたちまち恥ずかしくなる。
ーーーこういう時変に突っぱねると、逆に恥ずかしさが透けて見えるし...よし...!
意を決して口を開いた。そして、照れ顔をあえてさらけ出してみる。
「あ、ありがと...う...やぁん、僕照れちゃう•うー。」