第1章 少女の運命
私の性別がΩだとわかった日から、私たちの家族の関係が崩れ始めた。
そして、今日。
冷たい目をした、お父さんとお母さんは、知らない男の人を数人連れて、私の部屋にやってきた。
母
「この子です。いくら位になりますでしょうか?」
お母さんはそう言った。
私は、急な展開に頭がついていかなかった。
知らない男たちから向けられる視線が、妙に気持ち悪い。
私の身体を舐め回すように見たあと、
??
「彼女の支配権をすべて譲っていただければ、1億…でしょうか。」
…なんの話をしているの?
母
「まぁ!そんなに!?」
父
「もちろん、支配権は全てお渡しします!」
…本当にお父さんとお母さんなの?
男たちと両親の会話が理解できなかった。
いや、理解したくなかった。
しばらくすると、男たちの内2人が私の腕をおさえて、私を家から連れだした。
振り返ると、そこには、嘲るような笑みを浮かべた両親の姿があった。
私の記憶は、静かに闇へと堕ちていった。