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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第20章 未来への扉



『…もりすけ、おはよ。』

夏希の声で目が覚めた。

『今日、お休みでしょ?
私、仕事だから、自由にしてて。』

『ん…夏希、
ゆうべ、激しくしてごめん。
身体…大丈夫?仕事、平気?』

『幸せな倦怠感、だね。
なんか、リア充な感じが
ちょっと嬉しい、みたいな。』

それすら、幸せって(笑)
…今まで、ホントに我慢させてたんだな。

『鍵、もってるよね?』

『うん。』

クリスマスにもらったキーケース。
俺の鍵と一緒に、この部屋の鍵も
もちろんつけてある。

『合鍵って、それこそリア充、って
感じだな。すっげ、くすぐったい感じ。』

暮らしを、時間を、共有する。
一人じゃなくなる、ということ。
二人の境目がなくなる、ということ。

家族になる、って、こういう感じ?

『じゃ、行ってくるね。』

玄関先までついていき、
キスをして、見送る。

『…なんか、新婚さんみたい(笑)』

『もうすぐ、俺たちも新婚さんだよ。』

大きく目を見開き、
少し頬を赤くして、
心から嬉しそうに笑う夏希。

あぁ、やっと俺も、彼女に
この笑顔をさせてあげられる男になれた。

待たせてごめんな。
でも、俺には必要な時間だったんだ。

迷った分、
悩んだ分、

夏希のかけがえのなさが
すごく、すごく、わかる。

もう一度、抱き締めて、キスをした。

襟元から覗く、シルバーの光。
…ずっと夏希のそばにいられるみたいで、
なんだか嬉しい。


『遅刻するぞ、そろそろ行けよ。』

『うん、いってきます!』


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