第14章 祝福の拍手
涙を流すこともなく、
乾いた声で、
傷ついた自分をさらす俯いた姿が
ひまわりに、見えた。
…いつも体育館で見る、
黄色く眩しい、元気なひまわりじゃない。
夏の終わり、
茶色く立ち枯れたひまわり。
桜みたいにハラハラ散ることも、
椿みたいにポトンと落ちることもできず、
終わった恋に傷ついたカサカサの姿で
その場から動けずにいるひまわり。
いつもの眩しさと対照的すぎて…
見てるこっちの胸が痛む。
触れたら、
そのままポキンと折れてしまいそうで
触れたら、
そのままカサカサと壊れていきそうで
すぐ隣にいるというのに、
抱き締めることも
手をとることも出来ない。
…このままじゃ、
俺の大事な"高嶺の花"が枯れてしまうよ…
誰でもいい。
誰か、
俺の大事な大事なひまわりに、
また、あの眩しい花を
咲かせてあげてください…