第117章 シルバーアクセサリーは温泉で黒くなる。
その頃、土方は自分の宿泊部屋にてタオルや浴衣を手に取り、温泉に行く準備をしていた。
土方「温泉にでも入って汗流してくるか。」
先程の肝試しで相当汗をかいている。あれだけ猛ダッシュで館内を駆け巡ったのだ。当然と言えば当然だが。
部屋から出た土方は一人館内の廊下を歩く。そして土方は休憩スペースにて煙草の自販機を見付けた。手持ちの煙草もそろそろ底を尽きる。ここらで買っておくか。温泉に行く前に一本吸って行くのも良い。などと考えながら土方はマヨボロを購入。
そんな土方へ、背後からコッソリと山崎が話し掛けた。
山崎「今日は絶好のチャンスですよ。どうするんですか?」
背後の気配に全く気付いていなかった土方。背筋をビクゥッ!!と伸ばして慌てて振り返る。
土方「てめっ!いきなり背後に忍び寄って何言ってやがんだァァァァァ!!」
とりあえず驚かされた事が腹立つ。山崎なんぞに背中を取られるとは。温泉の雰囲気で油断していたとはいえ癪だ。それに唐突に放たれた言葉の意味も分からない。合わせて怒りが頂点に達する土方。怒り狂う土方には構わず、山崎は至って平然とした態度で言葉を紡ぐ。
山崎「葵咲ちゃんに告白するチャンスって言ってるんですよ。何なら協力しますよ。」
そう言ってグッと親指を立ててニヤリと微笑み掛ける山崎。それは火に油を注ぐ行為も同然。当然の事ながら土方は大声で言葉を返した。
土方「はァァァァァ!?」
山崎「温泉旅行で告白なんてムードがあって良いじゃないですか。これ以上のシチュエーションはないでしょ。」
土方「そういうオメーは告ったのかよ!?」
修学旅行での告白と言えば定番と言えば定番。旅行というシチュエーションは気持ちを高揚させている為、成功率も高め。これ以上の場はない。何なら普段から生活と仕事を共にしている間柄であるなら、この機を逃せば永遠にタイミングを失ってしまいそうだ。
山崎の指摘は最もであるが、その言葉は そっくりそのまま自分に返ってくる。それを土方はズバリ指摘する。山崎は顔を赤らめながら反論した。
山崎「俺はまだ そういう段階じゃないんですぅぅぅ!!」