第7章 崩壊
「殺れ。みやびはもう無理だ、戻らない、、」
そこには、時雨と小百合に支えられながら立っているグレンがいた。
「どういうことですか!?中佐!」
シノアはそういったが、もう理由は何となく分かっている。
人喰い鬼になる。そういうことだろう。
だけど、みやびは今まで鬼と化していたのにも関わらず、フェリドと戦った。
シノアや君月や三葉とも陣形を組むことができたのだから、どこかにみやびの意識が残っているはずだ。
シノアも君月も三葉も与一も誰も、みやびを殺そうとしない。
「早く殺せ。でないと、死者がでるぞ」
グレンの言葉に三葉は少し動揺を見せた。
「みっちゃん、大丈夫ですよ。みやびさんは殺しませんし、死者も出ません」
みやびを信じるしかなかった。
また、いつものみやびが戻ってくることを。