第7章 崩壊
「人間は強欲だ。こんなにも力を貸しているのに、まだ力を欲しがるなんて、、。本当に呆れるねぇ。だけど、これ以上力を貸してしまったら、君の体が耐えきれるかなぁ、、壊れちゃっても知らないよ」
痛い。体が痛い。
全身が痛い。
焼けるように熱い。
私はうめきもだえる。
苦しい。
だけど、これは力を手に入れた証拠。
次こそ殺す。
槍を向けフェリドに向かう。
何度目だろうか。
フェリドは逃げる。
さっきまでは、逃げもせず抵抗もしなかったのに。
遊びでも刺されるのは嫌だということか。
だけど、そんなの関係ない。
殺す。殺す。殺す。
殺す。
激しいせめぎ合いが続く中、1本の矢がフェリドに向かって飛んできた。
刺さる。
この矢は与一の、、?
こちらに向かってきたのは優だけでなかったのだ。
与一の先制攻撃を機に、シノアと三葉と君月は攻撃に移る。
私も攻撃をする。
形成逆転。
一気にこちら側が有利となる。
フェリドもやっと焦りの表情を見せる。
ミカは、、、もうどこかに行ってしまっていた。
優もいない。
ミカは優を連れて逃げたのか。
まぁいい。フェリドも助けを借りれまい。
グサリ
鈍い音とともにフェリドは消えた。
やっと、やっとのことで、フェリドを殺すことができた。
敵の援軍が来なかったことと、シノアたちが来たことで殺すことができたのだ。
それでも、やっとのことで。
だけど、私はホッとしている時間なんてなかった。
頭は割れるように痛く、身体中は熱い。燃えそうなくらい熱い。
うめき声をあげて私はもがく。