第6章 新しいワタシ
結局、杞憂にすぎないのだが、、
フェリドは、ミカよりはるかに強かった。
ミカがいなくても本気を出せばグレン隊もだった3秒で壊滅させることはできただろう。
グレンは私を救ってくれた恩人だ。
死んでほしくない。
ミカは私の家族であって大切な人だ。
死んでほしくない。
こうなってしまえばどうすればいいのかわからない。
だけど、答えは決まっていた。
フェリドを殺すしかない。
私は鬼呪装備の槍を構える。
槍の穂先をフェリドに向かって突き刺す。
鈍い音が聞こえる。
返り血もたくさん浴びた。
だけど、目の前にいたのは、フェリドじゃなかった。
私が刺した相手はフェリドじゃなかった。
私が刺した相手は私の恩人グレンだった。