第6章 新しいワタシ
足音がする。大勢の人が歩いている音。
その音を頼りに私は歩く。歩くというか飛ぶ。
しばらく進むと、それらしき人々が見えた。
優を探す。
後ろの方に優がいるのを確認すると、そこを目指して勢いよく飛ぼうと構える。
だけど、やめた。
なにせ、目指すべき場所に吸血鬼がいたら大変だ。
私はばれないよう、ビルの上を渡って優達のいる場所から遠く離れた、3㎞くらい進んだところだった。
あれは、、?
金髪の吸血鬼と長髪の吸血鬼がいた。
ミカとフェリドがいた。
ただ、いるだけならいい。
グレンと戦っていた。
いや、グレン隊と戦っていた。
流石、、、グレン隊は強い。
この調子で行けば倒せるのではと思うほど。
だけど、ミカに死なれては困る。
困るというか、嫌だ。
私は一刻も早く向かわなければと思った。
ミカに怒られるかな、、とか考えもせず。
ミカを救うために。