第3章 戦場
「あ、、、」
やばいと思った。
戦場で逃げ出すなんて、、
私は正気でなかったのだ。
だけど、もう遅い。
「あれ?君はいつの日か逃げ出した女の子じゃないか。
懐かしいねぇ、、確か名前はみやびだったかな、、?
君の血は美味しかったから覚えてるよ。ねぇ、ミカ覚えてるかい?この子を」
フェリドは、満面の笑みで後ろにいた吸血鬼に話しかけた。
金髪の男の子だった。
「みやび、、、みやび!!!」
私は、夢に出てきた男の子だと思った。
だけど、名前を思い出すことはできなかった。
家族だと思ったけど思い出も記憶もない。
「誰ですか?」
「ミカエラだよ!白夜孤児院の!それより、何してるのみやび、人間に手を貸しちゃいけない」
「あーらミカくん残念ね。覚えられていないなんて、、
僕は覚えてるのにね、、2人の関係」
「お前は黙ってろ」
そう言ってミカエラは私を抱き上げた。
「フェリド、俺はみやびを保護する」
「あぁいいよ、それはその子を連れて帰るって意味でしょう?
ミカのそばに置いておくってことでしょ」
「そう、だから、俺はみやびを地下に連れて行く。お前と一緒に行動できない」
「ご自由にどうぞ〜人間に見つかって殺されないようにね〜」
私は、ミカエラに抱きかかえられながら地下、逃げ出した吸血鬼のいる世界に行くことになったらしい。