My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
「後は食って騒ぐだけだろ。プレゼントは渡したし、俺いち抜けー」
「駄目デスヨ、ティキぽん♡」
「…その呼び方やめて下さいって千年公」
ヒラヒラと手を振って去ろうとしたティッキーの前に、ずいっと千年公がその大きな顔を寄せる。
「家族の大事なイベントなんですカラ♡ 皆でお祝いしないト♡」
「だから祝いならもう──」
「相変わらず冷めてんなァ、飯くらい黙って食えよ!」
「ヒヒッ! ティキは味オンチだからねー。美味しいものがわかんないんだよッ」
「…うっせぇな双子」
ガツガツと目の前の料理を平らげながら笑うジャスデビに、ティッキーの目がじとっとしたものに変わる。
そうやって言われるの目に見えてるんだから、大人しく食べて行けばいいのに。
「でもボクの誕生日会だし~。ボクと一緒にご飯食べてよ、ティッキー」
トントンと机を軽く叩いて笑いかける。
長くて綺麗な切れ目にボクを映すと、やれやれと肩を竦めて溜息をついた。
「はぁ…わかったよ」
「ありがとぉ」
ふふ、そういうところ優しいよねぇ。
ボク、ティッキーのそういう優しさスキだよ。
「やっぱ千年公のハンバーグは美味ェな!」
「ウンウン!」
「そういえば御主ら、ロードにプレゼントは渡したのかのう?」
「「……」」
ガツガツと目の前のお皿を空っぽにしていくジャスデビに、声をかけたのはワイズリー。
その言葉に、二人の動きが同時にピタリと止まる。
まだ貰ってないんだよねぇ、ジャスデビから誕生日プレゼント。
「それは…ロードに聞いてからやろうと思ってたんだよ!」
「そ、そうそう! どうせなら好きなものあげたいなって! ヒッ!」
うわぁ、わざとらしーい。
…まぁでも、くれるならいいけどね。