My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
―6月20日―
大きな円卓の机に並ぶ、色とりどりの料理。
カラフルな飲み物に沢山のご馳走。
一際目を惹くのは、肉厚でジューシーな大きなハンバーグ。
そして目の前に置かれたのは、大きなバースデーケーキ。
「では皆さんご一緒二♡」
目の前にケーキを置いてくれたその手が、ロウソクに火を灯す。
Happy birthday to you♪
Happy birthday to you♪
Happy birthday dear Lord♪
Happy birthday to you♪
大きな剥き出しの歯をテカテカと光らせて、口ずさむのはお祝いの歌。
「お誕生日おめでとうございマス、ロード♡」
ふぅっとロウソクを吹き消す。
暗くなる部屋に、ポウッと部屋の天井に浮かぶロウソク達に自然と灯りが灯る。
「ありがとぉ、千年公っ」
エプロンを付けたまま、両手を広げる千年公の大きなお腹に抱きつく。
ぽよんっと音がして跳ね返ってくる弾力が気持ちいい。
ボクのだぁーいすきな千年公。
このお腹も、だぁーいすき。
「ふぅ…さて、と。んじゃ俺帰ってもいいっスか」
「えぇえ~! 何言ってんのぉティッキー。パーティーはこれからでしょぉ~」
円卓を囲む椅子の一つに座っていたティッキーが、溜息混じりに席を立つ。
ちょっとぉ、帰るの早過ぎない?
一番最後に遅刻して来た癖にぃ。
というか"帰る"って、おうちはこっちでしょ。
"あっち"は本当の家族じゃないのに。
ほんと、馴れ合ってる人間達のことスキだよねぇ。