My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
「じゃあ…また、見たいって思ってくれる?」
「……ああ」
それって…少しは"可愛い"って思ってくれたってことなのかな…。
「それって…」
「…?」
「それ…」
流石にそんなこと率直に聞けなくて、口籠ってしまう。
言葉を待ってくれているのか、不思議そうにはしてるもののユウは急かしてこない。
私可愛いかな?なんて自分に自信があるから聞けるんだ、きっと。
じゃなきゃこんなに聞くのが難しいはずかない。
…きっと。
「…ううん」
あのユウが、着飾った私も意味があるって言ってくれたんだから。
美女を見ても興味を示さないのに、私には興味を示してくれてるから。
そう考えれば、もうそれでいいやって思えた。
「また綺麗にしてくるから…今度はお出掛けしてくれる?」
「お出掛け?」
「うん」
問いかけたのは、別のこと。
今度はちゃんと、お洒落してユウの隣を歩いてみたい。
「…わかった」
期待に満ちた目で問いかければ、ユウはまじまじと私を見た後、その手で軽く頭をひと撫でしてくれた。
「行きたい所があるなら、付き合ってやる」
行きたい所というより、ユウと一緒にお出掛けしたいだけなんだけど…まぁいっか。
「約束だからね」
小指を差し出す。
きょとんとそれを見るユウに、もしかして指切りげんまん知らないのかな、と思ったけど。
それは一瞬だけで、きちんと小指を絡めてくれた。
あ、知ってたんだね。
「…つーか、」
「?」
「その恰好も色々やばいからあんま見せつけてくんな」
片方の眉を潜めて、顔を逸らすユウに自分の体を見下ろしてみる。
ユウに借りた一枚だけの大きなシャツ。
胸元は隠れてるけど、膝を抱いて座っていたから履いていた下着が…うわこれは位置的に見える。
「あ、あはは…」
照れ笑いをしながら、太腿をぺたんと床に付けて座り直す。
………というか、
「まだそんな体力あるの…」
「余裕」
まじですか。
…それもセカンドエクソシストの力なのか…いやいやいや。
そうだったとしてもそういう括りにするのはやめとこう。
なんか汚しちゃいけないものを汚してる気分になる。
ごめんなさい。