My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
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「服が、ぐしゃぐしゃ…」
「洗濯すりゃいいだろ」
「頭も、ぐしゃぐしゃ…」
「…そこまで酷くねぇよ」
「顔も、ぐしゃぐしゃ…」
「……悪かった」
悪かったて!
なんでそこだけ顔背けて謝ってんの!?
それって目も当てられないってこと!?
そうさせたのはユウなのに…!
あの後まさかの二回戦に突入されて、何度もイかされた。
やっと休ませて貰えた時には、もう体は汗と色んなものでドロドロだった。
洋服だって汗と唾液と色んなものでドロドロになっちゃって。髪も化粧も、激しいその行為の所為でぐしゃぐしゃになってしまった。
というか化粧はほぼ落ちたと思う。
あんなに汗と涙流しちゃったんだから。
あと色んなもの。
色んなものは色んなものです、はい。
「折角…綺麗に、してきたのに…」
ユウに借りたシャツを一枚着た状態で、ぐしゃぐしゃになった洋服を抱えて部屋の隅で丸くなる。
私だって乙女な思考は少しくらい持ってる。
リナリーみたいな胸張れる容姿を持ってる訳じゃないからこそ、こういう時くらいは褒めてもらえるかなって…そう、微かに期待してたのに。
思わず立てた膝を抱いて項垂れれば、溜息をついたユウが私の前に身を屈めた。
…溜息つきたいのはこっちだから。
「だからだろ」
「…だから?」
意味不明な言葉をかけられて、思わず問い返す。
どういう意味、それ。
「いつもと違うから…歯止めが効かなくなったんだよ」
「それって…」
言い難そうに目を逸らして呟くユウに、胸きゅん──…なんてする訳ない。
え、何。
「私の所為って言いたいんですか」
酷くない? それ。
「違ぇよ。…それだけ意味があるもんだってことだ」
「…普段の私も着飾った私も、変わらないって言ってたのに?」
「………撤回する」
…まじですか。
あの女性の外見の飾り立てに興味のないユウが。
…私のそれは、意味あるものだって見てくれてるってこと?